花火写真に挑戦しよう

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1.花火に思う
大空に大きく輪を書く豪快な光と音。幼き頃庭で遊んだ線香花火の思い出。暑い夏が来ると、何となく花火が恋しくなる。日が暮れて何処か遠くから「ド〜ン」という音が聞こえてくると、思わず空を見上げてしまうものです。
花火は瞬間の芸術であり花火師のわざと魂、一瞬の一度限りの輝きを映像に残したいと言う気持ちから、花火の写真撮影にも大変な人気です。予定している花火大会の日が待ち遠しく感じられる。まだズーット先の日程なのだが、こうして撮ってみたい、こんなふうに写せないかな〜等、色々と思いをめぐらせ機材の選択などを考える。これもまた楽しいひと時です。
花火の写真を撮るには、まず花火を知る必要があります。また、当日は暗い場所での撮影です。暗がりで自分の機材を使いこなす技術も事前に身に着けて置きましょう。


2.花火を知ろう
1.種類
 花火は花火玉に入った星と云う火薬の燃焼で形を作ります。その拡がり方や光り方で更に分類されます。
 割り物--光が尾を引き広がっていく「菊」に対し、光が尾を引かない点の「ぼたん」等
 小割物--一つの玉から沢山の花を開く「千輪菊」等で、上空で一呼吸置いて開く
 ぽか物--空中で幾つもの玉に別れ、夫々が自分で動気光る「飛雄星」等
 型物--文字や絵があらわれる種類
2.大きさ
 2〜40号が有り、1号は約3センチ径を示し、4〜5号が通常の花火です
3.
 最近は淡色系が流行っているが、薄い色ほど難しいとか
4.揚高と拡がり
 4号で高さ160m大きさ130m、20号では500mにも達する
5.打上方法
 単発・早打ち・連発(スターマイン)・対打ち・追打ち等


3.機材の選択
撮影の基本はマニュアル操作となり、絞り値を決め距離を無限に設定し、バルブで自分の意図した表現時間を露光します。
露光回数は、一回と決まった訳ではなく複数回行いますので、多重機能があれば便利です。(無い場合、露光中にレンズ・キャップで遮光する等の工夫が必要)。また、写角は種々変化させたいので、ズームレンズが便利でしょう。
花火までの距離が200〜500m程度の距離で撮るのが多く、レンズは部分UPを狙う場合は200・300mmが欲しいが、通常は35〜135mm程度が使いやすい。
露光の感覚は、ASA100のポジフィルムで、f8.0〜f11.0程度が標準。絞れば線が細くなり、開ければ太くなるが白飛びする。く
三脚やレリーズは風景的描写や花火本来の姿を写すには不可欠ですが、テクニックを駆使してアート的表現を狙う場合は無くてもいいでしょう。一脚利用も面白い作画が出来ます。以上から適した機材とは
  1.バルブ設定が出来るカメラ (出来れば多重設定可能機)
  2.レンズはズームが便利 (中望遠系35〜135mm程度)
  3.フィルムはASA100を基準にポジが最適 (3〜5本)
  4.懐中電灯 (暗がり作業になるので必携)
  5.折りたたみ傘 (夜のにわか雨対策に是非一本)
  6.虫・蚊の防虫薬


4.技法の色々
花火写真は打上げられ、僅か数秒間しか光を発していません。人の目には、残像効果が有りますが、フィルム面にはあくまでも瞬時の光跡しか記録されず、その光跡をどのように表現させるかが撮影者の技術です。基本的な技を習得し、撮影現場では迷わずその幾つかを組合せ作画して下さい。短時間での操作は非常に困難ですが、その組合せには無限の表現が有ります。
下記が露光中に使う技法で、これを複数組み合わせます。
  1.多重露光  画面に複数の花火を取り込む(f値の変更は不要)
  2.振らせる  光跡を色々なパターンに変化させる(レンズ先で文字を書く気持ち)
  3.回転させる  渦巻状のパターンに写す
  4.ズーミング  主光に滲んだ光跡が付く(テレ ⇔ ワイド)
  5.フォーカス移動  不思議なオブジェが撮れる(∞ ⇔ アウトフォーカス)
次に、シャッターを開くタイミングを考えてみよう。
花火は筒から打上げられる時ボッと云う音がし、ヒュルヒュルという音と光の尾を引きながら空高く上がっていく。一旦消えてまもなく大きな音と共に開く。(どこで開くかを、音で判断できれば、既に玄人の域です)。ここからが光の技の見せ場となり、色が変わったり次々と破裂したりショーの本番になる。やがて余韻を持ちながら消滅する。この間に自分の思いを描写することになるから、シャッターボタンのタイムラグを加味し的確な判断力が必要になる。
ただし、花火は一つずつ打上げられるものでもなく連続打上があるので更に難しく、思う姿には止まってくれないのです。何れにしても、花火の開いた瞬間は、相当明るいので露光オーバーにならぬ様気を付けたい。形が整った時がシャッターチャンスなのだ。
通常の一眼レフカメラは、露光中ファインダーが見えなくなるから厄介だ。普段から右目でファインダー、左目は風景を見る訓練が出来ていればほぼ中心を逃すことはなくなるでしょう。レンジファインダ・カメラや昔の二眼レフなどはズームこそ出来ないがその点は便利かも知れない。
この花火撮影とは、自分の意のままにならないのがまた別の魅力なのかも知れない。露光中に三脚が倒れ、その結果が一番の出来栄えだったという笑い話もあります。
最後には、撮影場所の選択も重要です。風の影響が顕著に出るので、必ず風上から狙うことです。煙に巻かれて花火が見えなかったと云うことの無いに様気を付けましょう。
色々と自分なりの工夫をして実践してみる事で、楽しみも倍加すること間違い無しです。


5.最後に・・
良い花火写真を撮るためには、良い花火を打上げてくれる大会に数多く出向くのが一番です。毎年シーズン初めに発表される花火協会のスケジュール等を参考に、参加可能な大会の予定表などを作成し出掛けるのがよい方法でしょう。
又、花火の会場では皆が写真撮影をしているわけではありません。三脚で邪魔をしたり、立ち上がったり、広い場所を独占したりして、他人の迷惑になる行動は十分に慎みましょう。小さな子供さんや一杯きげんで夕涼みの人々も大勢です。くれぐれも事故やトラブルの無い様十分に気を付けてお楽しみ下さい。
マナーが守れてこそ、撮れた作品も立派に光を放ってくれるのです。


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